SaaSとは?活用例をご紹介!

クラウドサービスのひとつ「SaaS」とは

業務効率化や働き方改革、デジタルトランスフォーメーションの推進を目的としてSaaSを導入したり、これから導入したいと考えたりする企業が増えています。SaaSが便利なものであることは間違いがないと言えますが、自社に取り入れることで必ずしも良い結果に繋げることができるわけではありません。基礎知識がないまま導入を行うと、最適ではないSaaSを選んでしまったり、十分に使いこなすことができなかったりする恐れがあります。SaaSを自社でも使ってみたいと思っている人の中には、具体的にどのようなことに活用できるのか知りたい人も多いはずです。しかしながら、活用方法や事例を知る前にはSaaSに関する基本的な内容に対する理解を深めておくことをおすすめします。どういったサービスであるのか把握してから、より深い内容を知ると良いです。

そもそもSaaSとは

SaaSはSoftware as a Serviceの略で、サービスとしてのソフトウェアと訳せます。一言で説明すると、クラウド型ソフトウェアと表現できるでしょう。従来のソフトウェアはパッケージ版を購入するか自社で構築する必要がありました。パッケージ版を利用する場合はCD-ROMなどを光学ディスクドライブに挿入し、ソフトウェアを使いたいパソコンにインストールを行うことになります。現在でもパッケージ版を使ったり、自社構築を行ったりしている企業は多くあるでしょう。けれども、インターネットに接続すれば利用できるクラウド型のソフトウェアのほうが便利な点が多く、これを積極的に導入する企業が増えていることを知っておくと良いです。

基本的には、月額料金を支払いながらSaaSを利用することになります。パッケージ版を用いるのであれば、購入時の支払いだけで済みますが、SaaSの利用料金よりもかなり高いはずです。初期費用を用意することが難しい場合は、SaaSのほうが便利だと言えます。ソフトウェアがあれば便利だけれど、一定期間しか使わない可能性が高いというケースもあるはずです。パッケージ版は使用する頻度や期間に関係なく決まった価格で購入することになりますが、SaaSであれば利用する期間だけ支払えば良い点が嬉しいポイントだと言えます。定額制と従量課金制のどちらか、もしくは両方のプランが用意されているケースが多いです。前者は毎月決まった料金を支払うことになり、後者はその月の使用内容に応じた支払いを行うことになります。

SaaSの2つのサービス

SaaSは大きく2つのサービスに分けられることも知っておきましょう。汎用型特化型に分類することが可能であり、汎用型は多種多様な業界や職種で利用できるものです。特化型は特定の職種や分野で活用できるものであり、適したものを導入できれば専門的な部分の業務効率を改善したり便利なシステムを取り入れたりすることが可能となります。汎用型はいわゆるオフィス製品と呼ばれる文書作成ソフトや表計算ソフト、資料作成ソフトや会計ソフトなどが含まれるでしょう。特化型を利用できる代表的な業界や分野には、小売業や飲食業、農業分野や医療分野をあげることができます。流通経路や仕入れ経路の整備、データ活用やオンライン予約など、業界や分野ごとに様々な内容を実現することができるでしょう。

PaaSIaaSという言葉もありますが、これらもSaaSの1種だと勘違いしてしまう人が多いです。別名だと思ってしまう人もいれば、汎用型や特化型のようにSaaSを分類するために用いるものだと思ってしまう人もいます。スペルが似ているので勘違いや混同が起こりやすいですが、実際のところ3つは全く別のものだと理解しておく必要があるでしょう。SaaSはソフトウェアが利用できるクラウドサービスでしたが、PaaSとIaaSでは利用できるサービスの種類が違っています。クラウドサービスという点は一緒ですが、PaaSはプラットフォームを利用することができ、IaaSはインフラの利用が可能です。PaaSでは機器やソフトウェアの動作基盤となる装置やサービスを利用することができ、アプリケーションを稼働させるための実行環境やデータベースを容易に手に入れることができます。自社で用意するものはプログラムだけなので、素早く開発に取りかかりたい場合に便利です。IaaSは仮想サーバーやハードディスク、ファイアウォールのようなインフラを確保できるサービスであり、自社に物理サーバーを設置する必要がありません。PaaSもIaaSも便利なクラウドサービスですが、取り扱われている内容はSaaSと全く異なることを理解しておくと良いです。

SaaSの導入によるメリット

SaaSの導入によって得られるメリットはたくさんあり、ソフトウェアをいつでもどこでも利用できるようになったり、会社単位や個人単位でソフトウェアの管理を行ったりする必要がなくなります。インストールする必要がないため、どのパソコンからでもソフトウェアが利用できますし、マルチデバイス対応であればスマートフォンやタブレットを使うことも可能です。場所を問わないことで、リモートワークを含む多彩な働き方が実現できるというメリットもあります。ベンダーがバージョンアップやセキュリティ対策などを行うため、社員1人1人がバージョンアップ作業を行う必要はないですし、担当者がセキュリティ対策に追われてしまうこともありません。

便利なサービスであることに気づく企業が増えており、今後はますます多くの企業で採用されることが予測できます。利用する企業が増えるにつれてSaaS業界も活性化しており、積極的に新機能を追加するベンダーもあれば、違った機能を有するSaaSを開発するベンダーもありますし、SaaS業界に新しく参入している企業もあることを知っておきましょう。これから先は選択肢が更に広がっていくはずですが、選択肢が多くなれば自社に最適なものを見つけるために多くの労力や時間が必要となるはずです。スムーズかつ確実な導入にしたいと考えているのであれば、基本的な情報をしっかりと確認した上で、なるべく早く導入のための行動を起こしてみることがおすすめだと言えるでしょう。

 

情報の共有・最適化

SaaSは色々な目的で利用することができますが、その1つとして情報の共有・最適化をあげることができます。社内の情報を一元管理できるようになったり、必要な情報を迅速に共有できるようになったりするので、情報の有効活用や業務効率アップを期待することができるでしょう。情報の共有や最適化と聞くと、ファイル共有サービスが頭に浮かぶ人も多いはずです。SaaSには写真データや動画データ、作成した資料などのファイルを共有するだけのサービスもありますが、それぞれの分野や業務に特化したサービスもあります。たとえば、SaaSには顧客管理システムや勤怠管理システム、営業支援ツールなどがあり、顧客情報や取引先、社員の勤務データの共有も実現することができるでしょう。

SaaSを利用したデータ共有

実際に使ったことがなければ何となく便利そうだけれど、今のままでも良さそうだと思うかもしれません。その場合は、SaaSを取り入れるとどのような変化がもたらされるのか確認しておくと良いです。

1.顧客管理システムや営業支援ツール

顧客管理システムや営業支援ツールを導入する場合は、顧客情報や取引先、訪問先の情報を1つの場所にまとめられるようになります。企業ごとに情報の取り扱い方法は違っているはずですが、SaaSを利用していない場合は特定の社員だけが情報を保有している可能性が高いです。顧客や取引先ごとに対応する社員が決まっている場合、その社員が顧客や取引先のことを深く理解しているのは当たり前だと言えます。いつも同じ社員が担当してればわざわざ他の人たちに共有する必要がないと思うかもしれませんが、常に情報を共有しておかなければ問題が発生することもあるでしょう。担当社員が有給休暇を取得しているタイミングで突然得意先から連絡があった場合、他の社員では対応すべき内容が分からないという問題が起こるかもしれないです。後日担当者から連絡するという提案を受け入れてもらえるかもしれないですが、スムーズな対応が得られなかったことに取引先が不満を覚え、会社全体の印象が悪くなってしまう恐れもあります。顧客管理システムや営業支援ツールに相手の基本的な情報からこれまでのやり取りを細かく記録しておくのであれば、他の社員でもある程度は柔軟に対応することができ、相手に不満を抱かせることがなくなるでしょう。

2.勤怠管理システム

勤怠管理システムを導入する場合は、社員が出勤しているのか休暇を取っているのか瞬時に判断することができるようになります。企業によって休暇の取得方法は違っていますが、情報が共有されていない企業では出勤していると思っていたはずの社員が休みだったという問題が起こりやすいです。総務部などに休暇届を提出すれば済むケースもあれば、社長や部長から承認を受けなければならないケースもあるでしょう。前者の方法では総務部だけが出勤しているかどうか把握することになったり、後者の方法では上層部しか出勤状況が分からなかったりします。完全に個人プレーで他の従業員と協力する機会がない職場であれば、それでも大きな問題にならないかもしれません。しかし、多くの企業はチームや部署間での連携が必要となります。ある社員に仕事を任せようと思っていると、休みで任せることができないという問題が起こるかもしれないです。勤怠管理システムがあれば全ての社員の勤務状況が瞬時に把握できるため、そういった問題が起こりにくくなります。誰でも見ることができるシステムを選んだり、スケジュール管理ツールと連携したりすることで、社員全員が他の人の勤務状況を確認できるようになるでしょう。最新情報を素早く確認できれば、持っている仕事を引き継がなければならない人物が近々有給休暇を取るのであれば早めに引き継いでおくように予定を変更するなど、他の人の勤務状況をチェックすることでスムーズな業務が実現できます。

データ共有以外のメリット

情報を一元管理するだけでなく、使い勝手が良い状態で管理できることも大きな魅力です。ただ同じ場所に情報が入っているだけでは、活用することが難しくなります。既にExcelなどのソフトを利用して情報をまとめている企業もあるはずですが、専用のソフトでなければ必要な情報を探しにくいという問題が生じやすいです。せっかく1つの場所にまとめていても、上手く使いこなすことができなければ意味がありません。SaaSで提供されているソフトウェアの多くは、情報を最適に管理できるようになっています。データ重複を防ぐシステムが搭載されていたり、任意で入力項目を増やすことができたり、他のシステムやツールに出力することができたりするケースが多いです。利用するSaaSによっては集めた情報を分析できるようなものもあり、マーケティング戦略を練るために役立てられるケースもあります。

SaaSの導入で優れた体制づくりを目指そう

どのようなSaaSサービスを利用するのかによって実現できる情報共有や最適化の内容は違ってきますが、紙で保管するようなアナログな方法や専用ではないソフトを使う方法とは全く違ったメリットが感じられるはずです。情報の共有や最適化で業務効率が改善されたり、部署間や社員同士で連携が図れるようになったり、顧客が満足できるような対応を実現できたりすることを知っておきましょう。少し前までは個人が情報を管理し、自分の営業成績を上げるためだけに活用しているケースも多かったです。けれども、個人プレーばかりでは顧客や取引先の満足度が下がってしまうこともあり、結果として企業のためにならないケースが増えています。最近では社員同士が協力できる体制を大切にしている企業が増えており、SaaSによる情報の共有・最適化も優れた体制づくりに役立てられるはずです。種々のSaaSサービスを導入すれば、それぞれの業務や分野ごとに情報を集結させることができ、誰でも必要なタイミングで情報を確認できるようになります。社内の情報は特定の人物だけが有するのではなく、全体で共有したほうが良いケースが多いです。クラウド上でこれが実現できるSaaSを利用するのであれば、社員が同時に情報を確認したり登録を行ったりすることができるので、積極的に取り入れることをおすすめします。

 

社内コミュニケーション

社内コミュニケーションを充実させるためにも、SaaSを活用することが可能です。円滑に業務を進めたりチームワークを向上させたりするためには、社員同士のコミュニケーションが必要不可欠だと言えます。現実として、従業員が気軽に交流できる職場ばかりではありません。気軽に交流することが難しい場合でも、SaaSを取り入れることによって、それまでよりも社内コミュニケーションを充実させられる可能性が高いと言えます。

SaaSを利用した社内コミュニケーション

SaaSで利用することができるコミュニケーションツールには色々な種類がありますが、ビジネスチャットが代表的なものです。個人で使用するSNSやメッセージアプリと使い勝手は似ているものの、ビジネスに特化した内容となっていることが特徴的だと言えます。社内の人だけと連絡できるように設定されているケースがほとんどで、メールを利用しなくても気軽にメッセージを送ることが可能です。社内メールを活用している企業は多いですが、メールでは円滑なコミュニケーションを実現しづらいという問題があります。そもそも、メールを受信したことに素早く気づけないこともありますし、返信作業にも時間がかかりやすいです。社内の人が相手だとしても、メールとなると様式を守ってきちんとした内容で送る人が多いと言えます。一方で、チャットの場合は受信に気づきやすく返信も楽です。短文でテンポ良くメッセージを送ることを目的として開発されているものなので、わざわざ堅苦しい挨拶を毎回挟む必要がありません。暗黙のルールでメールではきちんと挨拶文や締めの文を書かなければならないことが多いですが、チャットになるとそこまで気にしなくて良いというケースが多いです。従来活用されることが多かった社内メールよりもリズミカルかつ気軽にメッセージを交換することができるため、ちょっとしたことでも聞ける環境をつくりやすいと言えます。

1.ビジネスチャット

ビジネスチャットは個人もしくはチームでやり取りするケースが多いですが、SaaSサービスの中には掲示板が用意されているものも多くあります。プロジェクト管理ツールやスケジュール管理ツールを始めとする様々なSaaSで導入されており、これを利用してコミュニケーションを取ることも可能です。雑談に近い話は個人チャットであっても業務中に行いづらいと感じるかもしれませんが、こうした掲示板に敢えて雑談の場を設ける企業は多いと言えます。休憩中や気になったことがあるときに投稿しておけば誰かが返信をくれたり、暇なときに掲示板を覗いたときに投稿があれば返信を行ったりすることができるでしょう。業務に関係のあることを話すスペースと、自由に発言して良いスペースを分けて用意しておけば、より良い社内コミュニケーションを実現させることができます。ときどき雑談をすることでリフレッシュになりますし、雑談からビジネスの新たなひらめきが得られたり、他の社員との仲を深めたりすることができるので、プラスの効果を期待することができるでしょう。

2.オンライン会議システム

オンライン会議システムも社内コミュニケーションツールの1つだと言えます。離れた場所で働いている社員が簡単に連絡を取れるようになるので非常に便利です。電話と違ってサービス上で同じ資料を見ながら話すことができたり、必要な内容をその資料上に書き込んだり、議事録として録音しておいたりすることができます。直接会議をすることができない場合でも、SaaSを利用すれば同じ空間にいるときと同じようにスムーズなコミュニケーションを実現することが可能です。営業所や店舗が色々なエリアにある場合、社内で働く人と自宅で働く人がいる場合、出張中や外回り中の社員とコミュニケーションを取りたい場合などに便利だと言えます。

3.グループウェア

グループウェアも有効活用することができるでしょう。社員ごとのスケジュールを管理しながら会議の日程を調整したり、このソフトウェア上で日報の提出や申請作業を行ったりすることもできます。直接スケジュールを聞いたり、紙やメールで会議の日程を発表したり、日報や各種申請書を手渡しで提出したりすることも可能です。従来はそのような方法を選んでいた企業が多いはずですが、SaaSのグループウェアを使えば最適なコミュニケーションを実現することができます。手間をかけずに他の人の状況を把握することができますし、状況がサービス上に反映されているので調整の仕方を間違えてしまったり、会議があることを忘れてしまったりするリスクも小さいです。日報や申請書を自分の都合の良いタイミングで提出できますし、受け取る側も都合の良いタイミングで受け取れるので、お互いにストレスを感じてしまうこともなくなります。直接的なコミュニケーションで仲が深まると考えるかもしれませんが、業務効率の低下やストレスに繋がる可能性がある内容は無理に直接やり取りしなくて良いです。社内コミュニケーションツールを活用すれば快適でストレスフリーなやり取りが実現できるので、かえって社員同士の関係を良好に保ちやすくなります。

SaaSを取り入れて社内コミュニケーションを機会を増やそう

どのような企業であっても、社内コミュニケーションは大切だと言えるでしょう。一緒に仕事をする仲間なので、関係が良いことに越したことはありません。忙しさからコミュニケーションの機会が失われてしまうこともあれば、リモートワークや複数拠点での業務によるコミュニケーション不足が起こることもあります。SaaSサービスの活用でこれらの問題が解消できる可能性が高いですし、今までよりも更に良好なコミュニケーションになる可能性が高いと知っておきましょう。社内コミュニケーションに特化しているSaaSもあれば、他の機能をメインとしていてサブ機能として社員同士でやり取りが行えるものもあります。どれか1つのサービスに絞る必要はないため、会社全体ではビジネスチャットツールを利用し、チームではグループウェアを重点的に活用するという使い方も可能です。使い分けによって満足度の高い導入を実現することができるので、SaaSを取り入れるときにはどのようなコミュニケーション機能があるか確認しておくと納得できるサービスを選べるでしょう。

 

会計業務の効率化

SaaSは多彩な目的で活用することができますが、見逃すことができない活用方法には会計業務の効率化をあげることができます。会計業務はどの業種や職種でも必要な重要な業務です。経理部門を全て委託する企業もあるほど、大変な業務の1つだと言えます。直接生産に関係する仕事ではなく、この作業によって利益が生み出されるわけでもありません。けれども、会計業務をこなさなければ会社を経営していくことはできないです。正確性と迅速さの両方が求められるものですが、アナログな手法ではミスが起こりやすいと言えます。SaaSで便利な機能を取り入れることによって、より正確で素早い会計業務を実現することができるようになると知っておきましょう。

会計業務に特化したSaaSの導入によるメリット

会計業務に特化したSaaSは自動入力機能や自動計算機能、エラーチェックなどの機能が搭載されています。今まで全て手入力していた部分を自動化することができますし、システムによるチェックを増やすことでミスが起こりづらくなるでしょう。オンラインバンクと同期して自動的に処理することができるようになったり、請求書や納品書をそのまま作成できたり、決算処理を実施したりするための機能が搭載されたサービスも多いです。利便性が高いので会計業務を素早くこなせるようになりますし、ヒューマンエラーも起こりづらくなります。

1.会計業務の効率化

SaaSで会計業務の効率化を実現すれば、企業にとってたくさんの嬉しい変化を感じることができるはずです。会計担当者の負担を減らすことができるので、それまでよりも会計担当者を減らすことができたり、他の仕事に手を割いてもらえたりするようになります。貴重な人材を有効に活用することができるため、アナログな方法で時間をかけて作業してもらっていたときよりも人材を上手く活用できるようになるでしょう。委託しなくても自社でスムーズに会計業務をこなせる点でもコスト削減が実現できます。

会計業務の効率化によって、他の部署も恩恵を受けることができるでしょう。ソフトウェアに入力した数値を項目ごとに自動的に集計したり分析したりする機能が用意されていることも多く、SaaSを利用すれば部門別や会社全体の経営状況を確認できるようになります。部署ごとに改善すべき部分を洗い出しやすくなりますし、上層部が経営の意思決定を行う際にもデータを役立てることが可能です。会計担当者が自分の力で分析を行うとなると、膨大な数値を取り扱うことになるので現実的ではありません。ツールを使えば素早く正確に分析したりレポートを作成したりすることができるので、こうした機能を期待する企業にもおすすめだと言えます。

2.自動化に対応

会計ツールの中には、撮影したレシートや領収書のデータを自動的に読み取れるものも多いです。この機能があることによって、申請を行う社員全員が楽をできるようになります。出張中や外回り中の出費は帰社してから領収書などを提出することになるので、提出を忘れてしまう人も多いです。その都度提出するのではなく、期間内に提出するように決められているケースも多いので、期日までに提出することを忘れてしまうリスクが高まるでしょう。期日前になって担当者から催促され、慌てて領収書を探すけれど見つからないという問題が起こることもあります。撮影したものをそのまま申請できるツールであれば、受け取った瞬間に経費申請を行うことが可能です。忘れやすい人はその場ですぐに申請すれば良いですし、移動中などの空き時間に申請することもできます。パッケージ版は会社から出なければ利用できませんが、SaaSであれば社外からでも申請できるので便利だと言えるでしょう。色々なタイミングでレシートや領収書が提出されることになりますが、担当者がそのたびに対応する必要がないことも嬉しいポイントです。ICカードやクレジットカードと紐づけを行っておくことで、交通費や宿泊費などを自動的に経費処理してもらえるようなツールもあります。申請漏れと承認プロセスの自動化が叶うだけでなく、申請する側の負担を軽減することにも繋がるでしょう。

3.法改正への対応がスムーズ

法改正への対応がスムーズな点も効率化に繋がります。会計業務を正しく遂行するためには、法改正への追従が大切です。業務に携わる人は法改正にきちんと対応することができるように努力しているはずですが、アナログな手法ではつい法改正前のやり方になってしまうこともあります。やり方を間違えてしまえば二度手間になりますし、気づかないままにしておくと他の部分にまで影響を及ぼす可能性があるでしょう。大きなトラブルが起こってしまえば、そちらの対応にも追われることになります。SaaSの会計ツールを導入するのであれば、常に最新の法律に対応しているソフトウェアが使用できるでしょう。ベンダーが常に最新の状態になるようにバージョンアップを行っているので、パッケージ版のように自分で更新をする必要もないです。パッケージ版でもソフトウェアを使っていれば失敗がないと思うかもしれませんが、法改正後に新しい法令に対応した製品を購入し忘れるかもしれないので、失敗する可能性がないとは言い切れません。ちょっとしたミスが大きな問題に繋がりやすい会計業務だからこそ、新しい法律にも素早く確実に対応できるSaaSが便利だと言えます。

SaaS導入で経営状況を分析してみましょう

製品やサービスを実際につくり出したり販売したりする部門と違って、経理部門は会社を陰ながら支える存在になりやすいです。陰ながら活躍する部門ですが、会計業務が正しく素早く行わなければ企業全体にダメージが与えられる可能性があります。SaaSを利用すれば会計担当者の負担を軽減することも、低コストで確実な会計業務を実現することも可能となるでしょう。申請作業のデジタル化や会計レベルでの分析によって、他の部門の社員にもたくさんの恩恵があります。いつでも最新の法令を参考にしながら作業を行う必要がある会計業務だからこそ、パッケージ版ではなくSaaSによるソフトウェアの導入がおすすめです。会計担当者に大きな負担がかかっている場合、経費申請でトラブルになることがある場合、細かく経営状況を分析したい場合は積極的に導入を検討してみることをおすすめします。

 

まとめ

クラウドでソフトウェアを利用できるSaaSは、情報の共有や最適化、社内コミュニケーションの充実、会計業務の効率化などを目的として活用することができます。ソフトウェアを利用しないアナログな方法を取り入れている場合は、情報を全て共有したり、円滑にコミュニケーションを取ったり、確実で迅速な会計業務を実現することが難しいです。便利な機能がたくさん搭載されたソフトウェアを用いることで、企業に嬉しい変化をもたらすことができるでしょう。ソフトウェアはパッケージ版や自社で構築したものを活用することもできます。特にパッケージ版は従来から多くの企業で取り入れられてきた方法であり、こちらの方法で良いのではないかと思ってしまう人もいるかもしれません。ですが、SaaSにはパッケージ版と自社構築のソフトウェアにはない魅力が多くあります。従来からのやり方でソフトウェアを利用するよりも、より充実したソフトウェア利用にすることができるでしょう。

SaaSの3つの活用事例とメリット

1.SaaSはどこからでもアクセスできる

SaaSはクラウドで利用することができ、インターネット環境さえあればどこからでも接続することができます。情報の共有や最適化を行うことができても、社内のパソコン以外から内容を確認できなければ利便性が低下するはずです。外回りや出張、リモートワークを行う人にとって社外から情報を確認できることはとても重要だと言えます。社外からアクセスすることができない場合は、確認したい内容があれば社内にいる他の社員に連絡を取って確認してもらう必要がありました。時間がかかってしまうだけでなく、別の社員の業務を中断させることになりますし、自分が求めていた情報が確実に得られるとは限りません。SaaSを利用すればインターネットに接続できればサービスが使えるので、出先でも簡単に情報が確認できます。マルチデバイスに対応していることも魅力的なポイントであり、ノートパソコンを持っていないときでもスマートフォンやタブレットからソフトウェアを利用することができて便利です。

2.SaaSはコミュニケーションツールにうってつけ

コミュニケーションツールもSaaSを利用することで、できることが増えます。そもそも、コミュニケーションツールにはSaaSならではの機能も多いです。プロジェクト管理やスケジュール管理ツールにはパッケージ版もありますが、ビジネスチャットやオンライン会議ツールはSaaSで提供されていることがほとんどだと言えます。パッケージ版であることにこだわっていると、本当に必要な機能を利用できない可能性が高いことを知っておくべきです。SaaSの社内コミュニケーションツールは、社内にいても社外にいても円滑なやり取りを実現することができます。複数拠点でコミュニケーションを図りたい場合やリモートワークをしている人とスムーズにやり取りを行いたい場合などには、SaaSのコミュニケーションツールがうってつけです。既に導入している企業が多い機能の1つであり、社員のチームワークを高めたい場合やモチベーションをアップさせたいとき、業務効率を良くしたいときには導入を検討するべきだと言えます。

3.SaaSは会計業務の強い見方

会計ツールに関しては、常に最新のものが使えるという理由でSaaSがおすすめです。常に新しい法令を遵守しておく必要がある会計業務では、情報が古いまま利用してしまう恐れがあるパッケージ版が不向きとなっています。きちんと適切に最新バージョンを取り入れることができれば問題ありませんが、最新の法令に対応させることを忘れてしまう可能性がないとは言えません。会計ツール以外でも貿易に関するツールなどは、法改正の影響を受けやすく、やはりSaaSでの利用がおすすめだと言えます。その上、出先からでも領収書の提出が可能となったり、会計を行う人の負担を減らしたりすることも可能です。

また、3つの活用例はあくまでも代表的なものなので、他のことにも活用することが可能です。現在では幅広い業務に対応しているSaaSサービスが登場しており、パッケージ版では見られなかった機能が搭載されているものも少なくありません。特定の業界や分野のために開発されているサービスも多く、自社に合ったものを見つけることができれば、もっとたくさんのことにSaaSサービスを活用できるはずです。パッケージ版と違って必要な機能を選びやすいこともポイントであり、決められた内容が含まれている製品を購入するときとは違った導入になります。必要な機能を増やしたり減らしたりできるSaaSも多いので、当に必要だと感じられるものだけを使えるようにしておけることが嬉しい部分だと言えるでしょう。いらない機能のせいで使いづらさを感じることもなければ、使わない機能のためにお金をかけることもなくなります。

SaaSを上手に活用してより良い体制を構築しよう

SaaSを利用するのであれば、色々な業務で良い影響を期待することができるでしょう。業務効率を改善することや新しい仕組みを取り入れることは、決して簡単なことではないと言えます。SaaSの場合は思い立ったらすぐにでも導入することができるという強みがあるので、改善したい部分がある場合はすぐにでも行動を起こすことができるでしょう。最短即日の導入が可能なので、とにかく素早いソフトウェアの利用を希望しているときにもピッタリです。

魅力的な機能や特徴があるSaaSですが、今まで使ったことがなければ導入や活用に対する不安を持つかもしれません。けれども、SaaSを利用する場合はベンダーの専属スタッフやオペレータースタッフからサポートが受けられるケースが多いです。困ったときには電話やチャットで対応してもらえることが多いですし、導入や活用のレクチャーをオンラインやオフラインで行ってもらえることもあります。手厚いサポートがあるSaaSを選べば、安定した運用が実現できるまで支援してもらえたり、常に最適な活用方法が実現できるように定期的に指導を受けられたりするでしょう。オンライン上で利用できるサービスですが、サポート体制もしっかりしているので安心して活用することができます。

SaaSが気になっているのであれば、基本的な特徴や活用例を知った上で本格的に取り入れるかどうか考えてみてください。

CALLTREE(コールツリー)
PAGE TOP